認知科学や言語学は、英語などの第2言語の勉強法を学ぶときに凄く為になる

英語備忘録

2023年9月30日

今日、試験が終わった帰りに本屋に寄ったら今井むつみさんと秋田喜美さんの共著、「言語の本質」という本に出会った。最初の部分しか読んでないけど、言語学だけでなく、認知科学も、英語を含めた第2言語を勉強するときに凄く役に立ちそうだと思ったんで、その話をしたい。

認知科学について

認知科学は、人間や他の生き物がどのように物事をとらえたり、理解したり、考えたりしているかを研究する学問のこと。

詳しくは「認知科学」とかで検索すればいろいろわかると思う。

この学問が英語の勉強をするのにすごく役立ちそうだと思ったきっかけは、冒頭でも書いた

「言語の本質」という本の最初に書いてあった内容だ。

この本の冒頭では、記号接地問題という概念について紹介されている。

記号接地問題っていうのは、経験したこともない言葉の定義を知ったからと言って、その言葉を知ったことになるのか?みたいな概念のこと。

ちょっとわかりにくいかな。例を挙げて説明しようか。

例えば、CHAT GPTみたいな言語生成AIに「リンゴとは何ですか?」と質問するとしよう

すると、「リンゴとは果物の一種で果肉は甘く食べやすいです。」

みたいな答えが返ってくるんだけど、CHAT GPTはリンゴの見た目は知らないし味も知らないし、触感ももちろん知らない。

つまり、CHAT GPTはリンゴを経験したことはない。

それなのに、あたかも知っているかのようにリンゴについて詳しく解説してくれる。

人間がGPT君にデータを与えてくれたから、それをもとに考えている。

この例のように、そのものを経験したことがないのにそのものを定義できるだけでそれを理解していることになんのか?っていう考え方が記号接地の概念だ。(もしかしたら自分の解釈が間違っている可能性もあるので、正確に知りたい人は調べてみるか、「言語の本質」を読んでみることをお勧めする)

記号接地について知ったとき、最初に思ったことがある。

「これ、単語帳で英単語を暗記しようとすることを批判する人の批判理由の考え方に近いな」

と思った。

「英単語帳で英単語を暗記していくのってあまりいいやり方じゃないんじゃないか?」という人は一定数いる。

自分も英単語帳で暗記するのは嫌派なんだけど、英単語帳批判派の批判理由としてよく挙げられるのが

「単語の定義を知っただけでは、その単語がどういう文脈やどういう状況で使われているのかは理解出来ないんじゃないか?」っていうものがある。(もちろん文脈載っている単語帳もあるけど、そんなにたくさん文脈があるわけじゃないし、その単語を発している話し手の感情や表情は見えないよね)

これは要するに、「その単語の定義を知っているだけではその単語を経験していることにはならないから、その単語を真の意味で理解しているということにはならないんじゃないか?」ってことだと自分は解釈した。

人間はどういうときにそのものを理解したり記憶したりみたいな情報処理をしているのかという話、つまり認知科学に繋がってくるな―という意味で、認知科学は単語帳批判の考え方に近しいし、英語の勉強法をアップデートしていくのに役立つと思ったという話だ。

言語学について

言語学は、言語ってどうやって生まれたの?とか、文法や言語の構造ってどうなってるの?とか、人間ってどうやって言語を習得していくの?みたいな、言語に関すること全般について研究する学問だ

英語を勉強するみたいな、特定の言語を運用できるように勉強したり、練習したりすることではない。

それは語学。

言語学が英語の勉強に役立ちそうだな―と思ったのは、「言語の本質」を読むよりも前の話で、

本屋で第2言語習得研究というジャンルの本をいくつか見つけたことだ。

その時は、「へーそんなジャンルあるんだー」で素通りしたんだけど、家に帰ってから気になって調べてみた。

第2言語習得研究っていうのは、母語を習得した後の人間が第2言語を習得するときにどのような思考プロセスで学ぶのかや、第2言語を習得するときに最適な方法は何か等々を研究する学問だ。

略してSLA(Second Language Acquisition)とも言われる。

第2言語習得研究と第二言語習得論、2つ呼び名があるみたいだけど、どっちでもいいのかな?

その辺の呼び名に関してはよく分からない。

第2言語を習得することに関する学問だから、当然英語の勉強方法を改善するときのヒントにもなる。

Amazonで大学教授の和泉伸一さんの著書「第2言語習得と母語習得から『言葉の学び』を考える」を見つけ、面白そうだったので購入した。

リスニングにもさまざまな種類があり、多聴のような意味を正確にとらえずに、聴こえた内容から大枠だけをつかむ練習をするリスニング練習や、1語1語を正確にとらえ、どの音とどの音がどのようにつながっているかなど、正確に音を理解するリスニング練習などがあること、母語を習得する過程と、第二言語を習得する過程には共通点があることなど、さまざまなことを学んでいる。

まだ本を読んでいる途中なんだけど、読み終えたら、本の感想や学んだことの詳細をブログに書きたいと思っている。

学問から学ぶメリット

Youtubeやその他webサイトに載っている英語勉強法は、その人の個人的な体験から語られることがほとんどだ。

実際にその方法で第2言語を習得できたわけだから、完全に間違った方法を伝えているわけではないし、参考になる部分もあると思う。

でも、あくまでその人にとってうまくいった方法というだけで、万人にうまくいく保障はない。

それに、勉強法に客観的な根拠がないことが多い。

海外ドラマを日本語字幕で見て、その後英語字幕、最後に字幕なしで見る。など、やり方は教えてくれるかもしれないが、なぜその勉強法が効果的なのかや、日本語字幕で見る際に、人間はどのように聞こえてくる英語を処理しているのかなぜ日本語字幕を見る必要があるのかなどについて詳しく解説してくれる人はネットにはほぼいないだろう。

認知科学とか言語学のような学問を学ぶとその答えが見えてくる。

「この勉強法は○○の理由で○○という力を高める効果があり、○○の能力をつけたい自分にはいい勉強法だ!認知科学で勉強した人間の情報処理のやり方と照らし合わせても理にかなっている!」みたいに、自分の勉強法に確固たる根拠を持たせることができる

それに学問の知識を持っていると、自分は○○の能力を鍛えたいから、○○という勉強法がいいんじゃないか?」というように、自分自身で最適な勉強法を組み立てていくことができるようになる。

まとめると学問のメリットは、

①主観ではなく客観的に研究した人から学べるので再現性が高いということ

②誰かが「この勉強法が効果的と言ってたからとりあえずやってみよー」みたいに脳死で勉強するんじゃなくて、「○○の能力をつけたいから○○の勉強法を取り入れよう」というように、自分で考えて意味のある勉強ができるってこと。

の2つなんだけど、自分の興味ある分野に関する疑問が解決される快感や、新しい知識を得ることで知的好奇心が満たされることが学問を学ぶ最大のメリットだと思う。

これが、第2言語を勉強するときに認知科学や言語学みたいな学問を学んだ方がいいと思う理由だ。

まとめ いろいろな本を読んでみるよ

学問の凄さと面白さに気づいたので、これからは認知科学や言語学系の本をいろいろ読み漁ろうと思う。

読んでいく中で有益だと思ったことはどんどんブログに書いていきたい。

英語への浸り方は変わっていくかもしれないけど、Youtubeを利用するという大枠は変わらないと思う。

ただ、「YouTubeをどのように見るか」というHOWの部分は変わる可能性が高い。

それはそれで楽しみだ。

今週の英語

625~619日目 今週の英語(今週って書いたけど、今書いてるの日曜日だから先週だね。)

YouTube 6.6h
ながら聴き 12h

今週も英語以外の勉強をしていた関係で、英語の時間は少なめだね。

でも、10月からは勉強がひと段落したからもう少し英語に時間を取れる…かと思っていたけど、今回書いたように、認知科学とか第2言語習得研究に関連する本をたくさん読みたいと思ってるから、英語の時間は少な目の状態が続くかもしれない。

でも、いいかな。

認知科学や言語学で英語の勉強法につながる知識を得ることができるかもしれないし。

今週見た動画の中で特に印象に残ってるのは、kroniiの動画かな。

料理しているkroniiとお話する動画↓

本当に声がいい。

そして発音もめちゃくちゃきれい。

なにより可愛い。

動画時間が短いからかなりリピートしやすい。

今週だけで多分50回くらい聴いたんじゃないかな?

kroniiめちゃくちゃ発音綺麗だから、この動画使って発音の練習するのもいいね。

hololiveのVTuberは基本的にLive配信メインだから、普通の動画コンテンツをちゃんと調べていなかった。

こんなにいいコンテンツがあったとは。

他にも、hololiveのチャンネルでバレンタインにみんなでパーティしている動画があったんだけど、これも良かった。↓

EN勢全員の声をこの動画1つで聴けるのはいい。

今週特によかった動画はこんな感じかな。

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